J.LEAGUE PRO-FOOTBALLERS ASSOCIATION-有限責任中間法人 Jリーグ選手協会-

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「調子ノリ世代」「悪ガキジャパン」――それが彼らに着いた愛称である。スピード感あふれるゲーム展開、チームワークの良さ、吹っ切れ加減、新鮮さ、爽やかさ。サッカーファンに強烈なイメージを印象づけた2007年のU-20代表選手たち。そんな彼らが感じた自分たちをリレー形式でインタビューした。

― U-20カナダW杯組の結束力の高さは特筆すべきものがあったと思うのですが、1年たって振かえってみて、その結束力の要因はどこにあったと思いますか?

太田 スタッフを含めたチーム全体が本当に仲良く、コミュニケーションがとれていたんですね。グループに分かれてもいなかったですし、練習でも、練習以外のホテルの時間やフリーな時間でも、みんな仲良く過ごせていました。そんな雰囲気の良さが一番良かったんだと思います。それと、最大の要因は、みんなが楽しい人ばかりだったということですね!

― 吉田監督の雰囲気づくりが良かったという声が多かったのですが。

太田 僕は後から入りましたので、みんなと比べたらあまり絡めなかったのですが、楽しい監督でしたよ。シュート練習にヤッコさんが入ってくると、槙野が最初にいじって、それにみんなが乗って。真面目にやるところ、抜くところのメリハリがしっかりできていました。

― 太田選手も面白いと評判でしたよ!

太田 そうなんです(笑)。実は、それまであまりキャラを出せていなかったのですが、カナダに行ってから徐々にキャラが出せるようになりました。

― 途中から合流したということもあるからでしょうか。

太田 そうですね。僕はアジアユース前の候補合宿から参加したんです。当時から、みんなは楽しくやっていたのですが、僕はユース世代でも代表に入っていませんでしたから、みんなは僕のことを知らないんですけど、僕はみんなのことを知っているんです。そんな状況の中、上手く入り込めない自分がいて。徐々に合宿を繰り返す中で打ち解けていったのですが、なかなかキャラを出すまでには至りませんでした。

― そんな中で、トゥーロン国際のフランス戦で国際舞台にデビューします。

太田 前半は互角でしたが、後半になって一瞬のスキをつかれてしまって。勝負にかける気持ちがフランスは強かったのだと思います。その一瞬を逃さないところは、ある意味、衝撃を受けました。それに、自分たちのサッカーを出来ていなかったので、このままではいけない、という意識もありました。

― 個人的にはどうでしたか?

太田 いやあ、この時は全然通用しなかったんです。実はその頃、すごく迷っていた時期だったんです。チームではセンターバック、代表ではサイドバックをやっており、チームでも結果を残していませんでしたし、自分のプレーを見失っていた期間でもあったのです。フランス戦ではそんな迷いが、思い切りを失わせていました。

― 再戦したらどうでしょうか。

太田 まあまあ出来ると思います。この時は大敗しましたが、大きな差があったというのではなく、自分の意識の問題だったんですね。そういう意味ではカナダでのナイジェリア戦は絶対に負けられない試合でした。

― さて、カナダです。青木選手と一緒の機会が多かったそうですね。

太田 そうですね。孝太、陽介、ミチと一緒にいました。カナダは町も環境も、ものすごくよくて、今までで最高でした。

― カナダではプールサイドで日光浴をしていたそうですが(笑)?

太田 そうです(笑)!火焼け隊がいたんですよ。僕と孝太と森重と柳川がプールサイドで日焼けしていました。孝太がサンオイルを持っていたので、二人で「ちょっと、日焼けするか!」とプールサイドに行っていたんです。そうしたら森重たちも町でサンオイルを買ってきて参加して。途中からマイクも来たんですけど、マイクは皮膚が違って、黒くならずに、赤くなっちゃって痛そうでしたね。そんな毎日で、いつでもみんなが和気あいあいとしていて…。雰囲気は本当に最高でした。だから、試合に負けて帰るのが本当にいやでした。

― さて、そんな中、スコットランド戦が行われます。

太田 スコットランドの方が身体も大きいし、風格もあって、強そうに見えるのですが、日本の方がポゼッションも勝っていましたし、スピードや俊敏さも勝っていて、これはいけるな、と思いました。ベンチで見ていても「みんな、すごいな!」と思って見ていました。

― コスタリカ戦では、相手の右サイドはスピードがあって、安田選手も苦戦したと言っていました。同じポジションとしてどう見ていましたか?

太田 自分が入ったら…ということを常にベンチでも考えていましたが、トゥーロン以外に国際舞台での経験がなかったので、かなり緊張もしていました。でも「出場したい」という気持ちもあって。そんな複雑な思いを持ちながら状況を見ていました。

― 出場することになったナイジェリア戦では緊張したのではないでしょうか。

太田 そうですね。正直なところ、かなり緊張していました。でも、君が代を聞いたときに、「ああ、これなんだな」と感じるものがあって、それから落ち着きことができました。集合写真の時にも、ベンチからみんなが「もっと、もっと!」とちょっかいを出してくれたので、かなりリラックスできたんです。それで試合にはすんなりと入れました。ナイジェリアの選手は意外なところから足が出てきたりして、アジアの選手たちとは動きの感覚が違うんです。ただ、その分、雑なところがありました。かなり凡ミスをしてくれたので、楽にできた部分もあったんですね。

― ベンチ選手も懸命に応援して、前に出すぎて、退場になりそうになったそうです。

太田 本当ですか? 確かにベンチはものすごくうるさかったですからね! 試合前の雰囲気でも「この試合負けないな」と感じる時があるんですが、カナダに行った時はずっとそんな雰囲気でした。「チームがまとまる」ってこういうものなんだな、ということを実感しました。本当に本当に良いチームでした。もう一回、みんなでやりたいです。

― 問題のチェコ戦なのですが。

太田 2点を取ってから、雰囲気は完全に向こうの押せ押せムードになってしまって。ずっとゴール裏でアップをしながら、どうすればこの局面を打開できるのだろう、と試合の流れを見ていました。そうしたら、ポンポンと決められてしまって。攻め続けるのか、守りきるのか、はっきりしない部分があったんですよね。ピッチの中からも「やり直そう」という声が出ていましたが、なかなか流れを取り戻せませんでしたね。本当に残念な試合でした。

― チェコが準優勝したことを考えると、先に進められれば、出場するチャンスがあったかも知れません。サブでずっと出番を待っているのは、メンタル的にも厳しかったと思うのですが。

太田 そうですね。でも、最終的には1試合しか出られませんでしたが、あのチームの一員であったことが嬉しかったんです。試合に出たい、という気持ちはすごくありましたが、それよりもチームを勝たせたい、という気持ちが強かったんですね。自分が出なくても、出ている選手たちのために応援するという意識が、ベンチメンバー全体の中にもありましたから、くさることはまったくありませんでした。

― 試合に出場できなかった桐畑選手も本当に頑張っていましたしね。

太田 キリはインドでも出られませんでしたからね。だから、キリを中心にベンチでは君が代を思い切り熱唱していました。超、うるさかったです(笑)。

― 最大の収穫とは

太田 まずは自信でしょうか。自信を得られたことでクラブでもコンスタントに出場できるようになり、それが今に繋がっているんだと思います。それとチームワークの大切さということを知りました。もちろん、同世代が集まっているからまとまりやすいのでしょうが、これをクラブで実現できたら、強くなるんだろうな…と実感しました。

― またこのメンバーでやりたいですか。

太田 間違いなくやりたいです。

― 79年組と試合をしたらいいんじゃないか、という話が出ていますが。

太田 それ、みんなから聞いたことがありますよ! でも僕らはいい試合ができると思いますよ。魅せるサッカーが出来ますからね!

― ありがとうございました。

太田宏介
ポジション: DF
生年月日:1987/07/23
身長/体重:178/74

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