あれはちょっとすごかった。カルチャーショックというか。本当にブルキナはびっくりしました。今考えると貴重というか、この先行くことはないだろうなあと思う場所に行けたことは大きかったと思いますね。
― なにが一番大変だったですか?
行った先のホテルがすごかったんですよ。日本の代表選手が行くんだからきれいなところに泊まるって想像するだろうけど、「まーさーかー!」ってところだった。(笑)部屋入ってみたらベッドの上に埃が1cmくらい溜まっていて。ここって誰か泊まったことがあるの? ちゃんとオープンしているの? って感じだった。トイレに入ったら便座はない。どうやって用を足せばいいんだろう…って。(笑)シャワーでは、アフリカだから水はこんな色だろうなって思っていたけど、髪を洗っていたら、洗っても洗っても色がついているから、これは果たして洗えているのかなあ…って思っていましたね。
― 夜はどうでした? 手島選手以外はみんな眠れなかったって言っていました。
どうかなあ。眠れたと思うけど。遠征で眠れなかったってことはあんまり経験がないんですよね。
― 移動とかはどうでしたか?
とにかく一本道をバスで行ったという記憶がある。ガタガタした道を5時間くらいかけて。確か、選手とコーチ陣はバスで行ったんだけど、トルシエ監督だけ飛行機で行ったんだよね。(笑)
― もう行きたくない?
行きたくないですよね。
― 唯一、小笠原選手だけまた行きたいって言っていたけど。
そうなんだ!? 満男はちょっと変わっているんだよ。(笑)
― 食事もすごかったという話です。
品数もないし、食べた気がしないというか。肉と言ってもミートソースだし。(笑)「ああ、こういうのがアフリカなんだ」って感じだった。でも、こういう国で生活している人たちもいるんだし、僕らは環境のいい国で暮らしているんだなって思うようになりましたよね。幸せなんだなあって。
― 自分の置かれている環境を考えさせられた。
考えさせられるところはあったと思う。とにかく今まで行った中では格段にすごいところだった。東南アジアとかも暑かったけど、とにかくそういうレベルじゃなかった。
― ブルキナファソでは皇帝の家や部族の酋長の家などに行かれたそうですが。
会いに行きましたよ。「俺はライオンを飼っているんだ!」って、見せられて。トルシエが仲良くしていたんですよね。トルシエの友だちに会いに行ったって感じでしたね。(笑) ― ナイジェリアはブルキナファソに行っていたおかげで楽だったそうですが。
ナイジェリアは人が一杯いたし、車もベンツとか走っていて、すごいなあって思っていたんですよ。でも、なんかヘンだなあって見ていたら、車のドアがなかったり、高速道路の真ん中で子どもが物を売っていたりするんだよね。ありえないじゃんみたいな。ヒルトンホテルに泊まったんですけど、エレベーターが止まったんですよ。
― これは多くの証言があります。
エレベーターは2回止まった。とにかく停電もしょっちゅうあった。ヒルトンだったのに。
― 違うヒルトンなのでは?(笑)
でも、警備員がちゃんと廊下にいて警備をしてくれていたからね。帰る前の晩に、その警備員たちにサッカーの道具一式をあげたんですよ。「えーっ、ありがとう!」ってすごい喜んでいた。協会の人からあげていいよって言われていたんだよね。持ち帰るのも荷物になるからね。みんな喜んでくれたのはいいけれど、違う階の警備員まで「俺にも、俺にも」って来ていたからね。(笑)
― 曽ケ端さんの部屋で、シャワー中にブロックが落ちてきたという話を聞きましたが。
なんか聞いたことがあるけど、よく覚えていないなあ。
― 小笠原選手が、ホテルの人から「お前キーパーなんだから、その石をパンチングしろ」って言われたって。
それは話作っているよ!(笑)満男のその話の作りは面白いね。